機能強化型訪問看護管理療養費1〜3とは|4との違いと要件

機能強化型訪問看護管理療養費、1〜3と新設の4、何が違うかご存知ですか?
機能強化型訪問看護管理療養費は、体制・実績が充実した訪問看護ステーションを評価する区分です。
この記事では、機能強化型1〜3の算定要件と、令和8年度改定で新設された4との違いを整理します。
※この記事は医療保険の訪問看護を対象とします。

機能強化型訪問看護管理療養費の金額(令和8年6月以降)

厚生労働省告示「訪問看護療養費に係る指定訪問看護の費用の額の算定方法の一部を改正する件」(令和8年厚生労働省告示第74号)区分02の1(月の初日の訪問の場合)には、次のように定められています。これは令和8年6月以降の月の初日の金額です。

区分金額
機能強化型訪問看護管理療養費113,760円
機能強化型訪問看護管理療養費210,460円
機能強化型訪問看護管理療養費39,030円
機能強化型訪問看護管理療養費4(新設)9,030円
イ〜二以外の場合7,710円

3と4は、月の初日の金額がいずれも9,030円と同額です。

機能強化型1の要件

厚生労働省通知「訪問看護ステーションの基準に係る届出に関する手続きの取扱いについて」(保医発0305第9号、令和8年3月5日)には、機能強化型訪問看護管理療養費1の基準として、次のように定められています(次のいずれにも該当することが必要です)。

ア 常勤の保健師、助産師、看護師又は准看護師(以下「看護職員」という。)の数が7以上であること(サテライトに配置している看護職員も含む。)。当該職員数のうち6については、常勤職員のみの数とし、1については、非常勤看護職員の実労働時間を常勤換算し算入することができること。

つまり、常勤看護職員6人+非常勤の常勤換算1人分=合計7人以上、という構成です。その他の要件は次のとおりです。

  • 看護職員比率:看護師等のうち6割以上が看護職員であること
  • 24時間対応体制加算:届出をしていること
  • ターミナルケア・重症児実績(いずれか):①ターミナルケア件数(合計)が前年度20件以上、②ターミナルケア件数15件以上+15歳未満の超重症児・準超重症児が常時4人以上、③超重症児・準超重症児が常時6人以上
  • 別表第7該当者:月10人以上
  • 人材育成・情報提供:直近1年間の研修実施実績、地域への情報提供・相談対応の実績等

機能強化型2の要件

  • 看護職員数:常勤5人以上(うち4人は常勤職員のみ、1人は非常勤の常勤換算可)
  • 看護職員比率:機能強化型1と同じ(6割以上)
  • 24時間対応体制加算:届出をしていること
  • ターミナルケア・重症児実績(いずれか):①前年度15件以上、②前年度10件以上+超重症児等常時3人以上、③超重症児等常時5人以上
  • 別表第7該当者:月7人以上

機能強化型3の要件

  • 看護職員数:常勤4人以上(すべて常勤職員のみ、常勤換算は不可)
  • 看護職員比率:機能強化型1と同じ(6割以上)
  • 24時間対応体制加算:届出をしていること
  • 重症者受け入れ実績:別表第7該当者・別表第8該当者・精神科重症患者支援管理連携加算算定者が月10人以上、または複数の訪問看護ステーションで共同して訪問看護を提供する利用者が月10人以上
  • 地域の保険医療機関看護職員の勤務実績:直近1年間に、地域の保険医療機関の看護職員が、当該ステーションの訪問看護提供者として勤務した実績があること
  • 退院時共同指導:直近3か月に、**上記の勤務実績要件の対象とした保険医療機関「以外」**の保険医療機関と共同して実施した退院時共同指導加算の算定実績があること。つまり、「看護職員が当ステーションで勤務した実績のある医療機関」と「退院時共同指導で連携した医療機関」は、別の医療機関である必要があります
  • 主治医の割合:同一敷地内に同一開設者の保険医療機関がある場合、その医療機関以外を主治医とする利用者が1割以上(直近3か月)
  • 地域研修:直近1年間に、地域の保険医療機関・訪問看護ステーション向け研修を2回以上実施
  • 情報提供・相談:直近1年間の地域の訪問看護ステーション・住民等への情報提供・相談対応の実績
  • 専門の研修を受けた看護師の配置:望ましい事項(必須ではありません)

機能強化型4の要件(令和8年度新設)

機能強化型4は、次のように定められています。

  • 看護職員数:常勤4人以上(すべて常勤職員のみ)
  • 看護職員比率:機能強化型1と同じ(6割以上)
  • 24時間対応体制加算:届出をしていること(機能強化型3と同じ規定を準用)
  • 重症・精神科利用者の実績(両方を満たす必要あり):
    • 別表第7該当者または別表第8該当者が月3人以上
    • 次の①及び②の両方に該当する利用者、または③に該当する利用者が、合計で月7人以上。「①または②のいずれか」ではなく、「①かつ②」もしくは「③単独」のいずれかに該当する必要があります
      • ① 1年以上の入院歴を有する者または入退院を繰り返す者(直近の入院が、措置入院・緊急措置入院・医療保護入院であり、かつ当該直近の入院の入院日から起算して過去3か月以内に、同様の入院(措置入院等)をしたことがある者に限る。単に「過去に入院歴がある」というだけでは該当しません)
      • ② GAF尺度が40以下の者
      • ③ 精神科重症患者支援管理連携加算を算定する利用者
  • 望ましい要件(必須ではない):直近1年に、医療観察法に基づく訪問看護利用者、措置入院等を経て退院し支援計画に基づく支援期間にある者、ひきこもり状態等で行政機関の家庭訪問対象となっている者、市町村等の会議で支援調整対象となっている者、のいずれかがいること
  • 退院時共同指導:直近3か月に、保険医療機関と共同して実施した退院時共同指導加算の算定実績があること(機能強化型3のような「特定の医療機関を除く」という限定はありません)
  • 地域研修:直近1年間に、地域の保険医療機関・訪問看護ステーション向け研修を2回以上実施(機能強化型3と同じ規定を準用)
  • 情報提供・相談:直近1年間の地域の訪問看護ステーション・住民等への情報提供・相談対応の実績(機能強化型3と同じ規定を準用)
  • 地域連携:告示に列挙された5種類の連携機関(保険医療機関、障害福祉サービス等事業者、障害児相談支援事業所、介護保険サービス事業者、精神保健福祉センター等)のうち、合計5機関以上、かつ3種類以上と連携し、年3回以上、対面またはビデオ通話で面会・情報共有していること(面会の日付・担当者名・目的・連携機関名を記録)
  • 専門の研修を受けた看護師の配置:望ましい事項(必須ではありません)

機能強化型3にある「地域の保険医療機関看護職員の勤務実績」は、機能強化型4には含まれていません。 一方、機能強化型4には「地域連携機関との定期的な面会・記録」という、機能強化型3にはない要件が加わっています。

機能強化型1〜4の違い(まとめ)

  • 機能強化型1・2:常勤看護職員数(1:7人、2:5人)、ターミナルケア・重症児実績、別表第7該当者数(1:月10人、2:月7人)で区分
  • 機能強化型3:常勤看護職員4人以上を基礎に、別表第7・8該当者や精神科重症患者支援管理連携加算算定者等、重症者受け入れ実績を中心に評価。地域の保険医療機関看護職員の勤務実績が必要
  • 機能強化型4:機能強化型3と同水準の人員要件に加え、難病等重症者(別表7・8該当者月3人以上)と、精神科の支援ニーズが高い利用者(入院歴等の条件とGAF尺度40以下の両方を満たす者、または精神科重症患者支援管理連携加算算定者が合計月7人以上)の両方を受け入れていること、および地域の多機関(5機関以上・3種類以上)との定期的な面会・連携が必須という、より複合的な要件になっている。地域の保険医療機関看護職員の勤務実績は、機能強化型4の要件には含まれない

確認しておきたいポイント

  • 常勤看護職員数が、目指す区分の基準(1:7人、2:5人、3・4:4人)を満たしているか
  • 看護職員比率(6割以上)を満たしているか
  • 別表第7・第8該当者数、ターミナルケア・重症児の実績を、定められた期間・基準で記録・集計できているか
  • 機能強化型3を目指す場合、「看護職員の勤務実績がある医療機関」と「退院時共同指導で連携する医療機関」が別の医療機関になっているか
  • 機能強化型4を目指す場合、別表7・8該当者(月3人以上)に加え、「入院歴等の条件とGAF尺度40以下の両方を満たす利用者、または精神科重症患者支援管理連携加算算定者」が合計で月7人以上という要件、および地域研修・情報提供の実績、地域連携機関との年3回以上の面会実績を満たしているか

よくある質問

Q. 機能強化型1の看護職員7人は、全員常勤でなければなりませんか?
A. いいえ。7人のうち6人は常勤職員のみでカウントし、残り1人分は非常勤看護職員の実労働時間を常勤換算して算入できます。

Q. 機能強化型3・4は、常勤換算が使えませんか?
A. はい。機能強化型3・4の看護職員数(4人以上)は、いずれも常勤職員のみの数とされており、非常勤の常勤換算は認められていません。

Q. 機能強化型4の「月7人以上」は、①②③のどれか1つを満たせばよいのですか?
A. いいえ。「①及び②に該当する利用者又は③に該当する利用者」という構造のため、「①(入院歴等の条件)と②(GAF尺度40以下)の両方を満たす利用者」、または「③(精神科重症患者支援管理連携加算算定者)を満たす利用者」のいずれかに該当する必要があります。①単独、②単独では、この要件を満たしません。

Q. 機能強化型3の「退院時共同指導」と「医療機関看護職員の勤務実績」は、同じ医療機関で満たせますか?
A. いいえ。通知上、退院時共同指導の相手先は「看護職員の勤務実績要件の対象とした医療機関以外」とされており、別の医療機関である必要があります。

出典

最終確認日:2026年10月14日 ※制度は改定されるため、最新情報をご確認ください。

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