特別指示書とは?14日間の医療保険への切り替えと訪問回数の考え方

特別訪問看護指示書が出たら、何が変わるの?
要支援・要介護の利用者は、原則として介護保険で訪問看護を行いますが、主治医が特別訪問看護指示書を交付した場合は、その期間だけ医療保険に切り替わります。
この記事では、特別訪問看護指示書とは何か、14日間の医療保険への切り替え、訪問回数の考え方を、算定留意事項通知に沿って整理します。
※医療保険の訪問看護が対象です。

特別訪問看護指示書とは

指定訪問看護を受けようとする者(基準告示第2の1に規定する疾病等の利用者を除く)に対して、主治医が交付する指示書です。交付を受けると、その利用者は、期間中、医療保険の訪問看護療養費を算定できるようになります。

要介護の利用者であっても、この指示書が交付された期間は、介護保険ではなく医療保険での算定に切り替わります。

14日間の医療保険への切り替え

  • 特別訪問看護指示書の交付の日から起算して14日以内に行った訪問看護について、所定額を算定できます。
  • 算定できるのは、月1回、14日を限度です。ただし、気管カニューレを使用している状態にある者、または真皮を越える褥瘡の状態にある者については、月2回まで交付を受けられます(有効期間は合わせて28日間になります)。

訪問回数の考え方

  • 特別訪問看護指示書の交付の日の属する週、および交付のあった日から起算して14日目の日の属する週については、その週のうち指示書の期間中に算定した日を除き、週3日を限度として算定します。
  • それ以外は、週4日以上の訪問が可能です(医療保険は、通常は原則週3日以内のため、特別訪問看護指示書がある期間は、この制限の例外になります)。

記録の留意事項

特別訪問看護指示書が交付された利用者への訪問看護については、次のことが求められています。

  • 利用者の病状等を十分に把握すること
  • 一時的に頻回に訪問看護が必要な理由を、記録書に記載すること
  • 訪問看護計画書の作成、および訪問看護の実施等において、主治医と連携を密にすること

緊急訪問看護加算との関係

緊急訪問看護加算を算定した場合、緊急の訪問看護を行った日時・内容・対応状況を訪問看護記録書に記録します。また、緊急の訪問看護を行った場合は、速やかに主治医に利用者の病状等を報告するとともに、必要な場合は特別訪問看護指示書の交付を受け、訪問看護計画の見直しを行うこととされています。緊急対応をきっかけに、特別訪問看護指示書につながる場合があることがわかります。

複数のステーションが訪問する場合

原則として、1人の利用者に対し、指定訪問看護を行うことができる訪問看護ステーションは1つに限られます。ただし、特別訪問看護指示書の交付対象となった利用者で、週4日以上の指定訪問看護が計画されている場合は、所定の条件を満たせば、すでに訪問看護を受けているステーションに加えて、もう1つの訪問看護ステーションが指定訪問看護を行うことができます。この場合、訪問するステーションは合計2か所です。

この場合、2つのステーションが訪問看護を行える期間は、特別訪問看護指示書の指示期間中であって、週4日以上の指定訪問看護が計画されている週に限られます。ただし、指示期間の開始日の属する週、終了日の属する週については、その週で週4日以上の指定訪問看護が計画されていることが必要です。

精神科の場合(精神科特別訪問看護指示書)

精神疾患のある利用者には、「精神科特別訪問看護指示書」という、別の指示書があります。

  • 交付の日から起算して14日以内に行った訪問看護について、月1回、14日を限度として算定できます(気管カニューレ・褥瘡による月2回の取扱いは、精神科特別訪問看護指示書には見当たりませんでした)。
  • 交付の日の属する週、14日目の日の属する週は、週3日を限度とします。
  • 記録・連携の留意事項は、通常の特別訪問看護指示書と同様です。
  • 精神科訪問看護基本療養費等の算定日と合わせて、週3日(退院後3月以内は週5日)が限度とされていますが、精神科特別訪問看護指示書または特別訪問看護指示書の交付を受けた利用者で、週4日以上の指定訪問看護が計画されている場合は、この限りではありません。

実務のポイント

  • 交付を受けたら、まず期間を確認:交付の日から14日間です。気管カニューレ・褥瘡の利用者は、月2回まで交付を受けられます。
  • 週の頭と終わりに注意:交付の日の属する週と、14日目の日の属する週は、指示書の期間中に算定した日を除き、週3日が限度です。
  • 理由の記録:一時的に頻回の訪問看護が必要な理由を、記録書に記載します。
  • 主治医との連携:訪問看護計画書の作成と、実施等において、主治医と密に連携します。
  • 複数ステーションの可否:週4日以上の計画があれば、例外的に合計2つのステーションでの対応が可能です。

管理者が確認しておきたいこと

  • 特別訪問看護指示書の交付日と、14日間の期間を把握しているか
  • 気管カニューレ・真皮を越える褥瘡の利用者で、月2回目の交付が必要かどうか
  • 週の頭・終わりの週3日の限度を超えていないか
  • 頻回の訪問看護が必要な理由が、記録書に記載されているか
  • 精神科の利用者の場合、精神科特別訪問看護指示書として扱われているか

よくある質問

Q. 特別訪問看護指示書が出たら、必ず医療保険になりますか?
A. 指定訪問看護を受けようとする者(基準告示第2の1の疾病等の利用者を除く)に交付された場合、その期間は医療保険の訪問看護療養費を算定できます。要介護の利用者でも、この期間は医療保険での算定に切り替わります。

Q. 有効期間は何日ですか?
A. 交付の日から起算して14日以内です。気管カニューレを使用している状態、または真皮を越える褥瘡の状態にある利用者は、月2回まで交付を受けられ、期間は合わせて28日間になります。

Q. この期間中、毎日訪問できますか?
A. 交付の日の属する週と、14日目の日の属する週は、指示書の期間中に算定した日を除き、週3日が限度です。それ以外の期間は、週4日以上の訪問が可能です。

Q. 複数の訪問看護ステーションが同時に訪問できますか?
A. 週4日以上の指定訪問看護が計画されている場合に限り、例外的に合計2つのステーションが指定訪問看護を行うことができます。

まとめ

  • 特別訪問看護指示書は、主治医が交付する指示書で、交付されると、期間中は医療保険の訪問看護療養費を算定できる
  • 有効期間は、交付の日から14日間。気管カニューレ・真皮を越える褥瘡の利用者は、月2回まで交付を受けられる
  • 交付の日の属する週、14日目の日の属する週は、週3日が限度
  • 一時的に頻回の訪問看護が必要な理由を記録書に記載し、主治医と連携を密にする
  • 週4日以上の計画がある場合は、例外的に合計2つのステーションでの対応が可能
  • 精神疾患のある利用者には、精神科特別訪問看護指示書がある

最新の算定ルールは、必ず厚生労働省の資料や通知で確認してください。

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出典:算定留意事項通知(令和8年3月5日 保発0305第19号)

最終確認日:2026年10月17日 ※制度は改定されるため、最新情報をご確認ください。

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